シンプルな提案の組み立て方 実践編 対面の場合12
「提案相手」と対面の状態で、どのようにして提案をしていくのか。それは「満足」「問題」「期待」「不安」の4つの要素で考えシンプルに組み立てます。提案術の実践編 対面の場合の第12回目です。
今回は、「満足」の中身を振り分けていきましょう。現在、箱の中には
「満足」の箱の中身
1.製品の品質が格段に向上した
2.作業に関しても全く問題ない
3.生産体制についてはもう1台購入でその問題も解決できそうだ
の3つの要素が入っています。 それぞれの要素を
A.「満足」に存在する潜在的な「問題」のタネ
B.「提案内容」実施後も継続あるいは増大する「満足」
C. その他
に分類します。
まず「 1.製品の品質が格段に向上した 」に関してですが、新機種の△△△△は今までの□□□□と同様の高品質製品を生産することが出来ますので、「 B.「提案内容」実施後も継続あるいは増大する「満足」 」に分類され、そのまま「期待」へと移動できます。
次に「 2.作業に関しても全く問題ない 」についてはどうでしょうか。これは少し問題があるようです。現在は1台の機械を既存の社員2名で稼働させており、その2名は十分に作業になれていますが、もう1台購入となると状況は大きく変わります。新たに未経験者2名が加わり2台の機会を稼働させることになるので、 「 2.作業に関しても全く問題ない 」という状況は崩れてしまいます。
もう1台購入するという事は新たに、主に操作・管理・材料補充担当の1名と、製品の梱包、出荷準備の1名、計2名が必要になり、そのうち操作・管理等担当者の方が難易度が高い作業となっています。
そうなりますと新たな人員割りの選択肢は二つ
① 今までの担当者はそのままで新たに、主に操作・管理・材料補充担当の1名と、製品の梱包、出荷準備の1名を未経験者に任せる。
② 既存の社員2名を難易度の高い操作・管理・材料補充担当 として、未経験者を製品の梱包、出荷準備担当とする。
①の場合は、未経験者1名に難易度の高い作業を始めて貰うことになり、②の場合は全部で4名のうち3名が新しい作業を覚えなければならないことになります。
どちらにしても 「 2.作業に関しても全く問題ない 」状態は崩れ、「 A.「満足」に存在する潜在的な「問題」のタネ 」に分類され、「問題」に移動すると考えました。
最後に「 3.生産体制についてはもう1台購入でその問題も解決できそうだ 」については、2が問題のタネとなったところで 前提が崩れてしまいますので、ここでは 「 C. その他 」に分類しておきましょう。そうなりますとこれはそのまま「不安」へと移動します。
これで「満足」の中身は、すべて別の箱へ移動できました。
次回は残りの3つの箱、つまりすでに特定されている「問題」と、提案後の「期待」と「不安」を整理してみましょう。
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