Professional Coach 大野裕之

シンプルな提案の組み立て方 実践編 対面の場合9

更新日: 2019年5月6日

「提案相手」と対面の状態で、どのようにして提案をしていくのか。それは「満足」「問題」「期待」「不安」の4つの要素で考えシンプルに組み立てます。提案術の実践編 対面の場合の第9回目です。

 本日は 確定した「不安」に対するアプローチについて話を進めて参ります。今回が最終段階と言っても良いでしょう。

 確定した一つひとつ「不安」に対して、入門編でお話しさせて頂いたのと同様に、 簡単な対抗措置を準備しておきましょう。大事な事は準備を整えておくことです。準備が出来たからと言ってこちらから敢えて積極的に伝える必要はなく、「提案相手」がその「不安 」を口にしたときに、こちらからお示しするものです。その対抗措置が「不安を減少させるフレーズ」です。

 「提案相手」から「不安」が 提示された時にどのようにして「不安を減少させるフレーズ」を伝えるかについても、入門編でお話しさせて頂いた方法と同様です。つまり認めたうえで、該当の「不安を減少させるフレーズ」を質問で伝えるという応報です。

 具体的には、「提案相手」から「不安」が提示された時にまず「そうですね」「確かにその要は懸念も理解できます」「おっしゃる通りですね」といったワードで一度認めます。そして「そのような場合は、~不安を減少させるフレーズ~というような準備をしておくというのは如何でしょうか?」といった質問形式で伝えていきます。質問形式で伝えるのは、決定権は「提案相手」にあるという事を示すためです。

 そのことで「提案相手」が納得したようにみえたらもう一度クローズしてみましょう。「如何でしょうか?」

 そこであまり反応が得られなければ、「他にどのような懸念がございますか?」と重ねて、別の「不安」が出てきたら、また同様に対処します。

 このように、まず質問のスキルを使い「提案相手」から「現状」とその「評価」を十分に聞き出すことによって「満足」と「問題」を正確に探り、「満足」に関しては問題のタネ「提案内容」実施後も継続あるいは増大する「満足」その他に属すものを見つけ、「問題」に関しては明確にし「提案相手」に解決に対する欲求を芽生えさせるという準備をします。この準備が非常に大切となり、この情報があいまいであると、響かない提案となってしまいます。

 その後は今までお示ししてきた順番で組み立てていきます。組み立て方は入門編とほぼ変わりません。

 如何でしたでしょうか?説明がかなり長くなってしまいましたので、理解しにくいところも多々御座いましたでしょう。ですので次回からは、実際にこの方法で提案を組み立てる過程を、ケーススタディーを通してお示ししていく事にしましょう。


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